「乳がんを隠さないで」 会員や友人に囲まれて前向きに

10月は乳がんの早期発見と検診を啓発する「ピンクリボン月間」です。詩吟講師の桜麗さんは、医師から乳がんを告知され死の恐怖に。前向きに治療に向き合えたきっかけについて伺いました。

10月は乳がんの早期発見と検診を啓発する「ピンクリボン月間」です。詩吟講師の桜麗さんは、医師から乳がんを告知され死の恐怖に。前向きに治療に向き合えたきっかけについて伺いました。


「乳がん発覚から丸5年経ちます」と話すのは、狭山市広瀬の詩吟教室「壮麗吟詠会」の継承吟士、桜麗(おうれい)さん。宗家の小湊壮雲さんを父に持ち、宗家の代理として幼少年から高齢者まで30人余りの会員に詩吟の魅力を伝えています。

火曜クラスの皆さん。桜麗さん(中央後列)と宗家(中央前列)

突然胸の強い痛み

「突然胸の強い痛みを感じ、慌てて受診したんです」。結果は、ステージⅡaの「トリプルネガティブ乳がん」。息子はまだ小学6年の時。「もう私死んじゃうんだ。息子に申し訳ない。走馬灯のように今までの人生が蘇り、ああ、この人にお礼を言っておきたいとか、離れていた友人にも電話してしまいましたね」

それでも桜麗さんは、身近な人に乳がんであることを告白しないまま手術。入院中「乳がんケアチーム」の看護師に「子どもにもちゃんと伝えて、家族と共に向き合って」と指導され、退院後、息子にも乳がんであったことを告白。「息子は泣きましたが、治療中、私を支えてくれました」。

がんになったからこそ周囲の大切さに気付き、自分自身を見つめ直せる

抗がん剤治療半年、放射線治療90日間。「一番つらかったのは、抗がん剤の副作用。味覚がなくなり頭痛、歯痛に加え、髪の毛もまつ毛も全部抜けちゃったんです」。気持ちを前向きにさせてくれたのは、乳がんの勉強会。アメリカには、がんサバイバーというグループがあり「がんになったからこそ周囲の大切さに気付き、自分自身を見つめ直せる。良かったね」と声を掛け合い、周囲にがん患者であることを告げ、治療に向き合うそうです。「私も友達に告白しました。すると気持ちが急に楽になり…」。その後、体調のいい時は、積極的に友人と食事に出かけ、美容や健康に関する資格を取得するなど前向きに過ごせたそうです。「詩吟以外でも、趣味で取得したフェイシャルやネイル、占いなどの技術が知り合いに喜ばれ、友達の輪も広がりました」。

桜麗さんの指導の様子

「私は、マンモグラフィーとエコーの乳がん検診を毎年交互にしていたんですが、同時にすれば見つけやすくなるそうです。万一、乳がんと診断されても隠さずに、こもらないで人と話すことで、きっと笑顔になれますよ」と話しています。

詩吟の全国大会で総合優勝「文部科学大臣賞」受賞歴を持つ桜麗さん。
「出会いを大切にして一人一人が主役になるよう丁寧な指導を心掛けています」
問い合わせは電話080・9561・1901へ

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