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歴史小説「のぼうの城」いよいよ今秋に映画公開 原作・脚本の作家・和田竜インタビュー

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現在の行田市にあった忍城が戦国時代、石田三成の水攻めに対抗した話を、登場人物を活写し、そう快な歴史小説「のぼうの城」に仕上げた作家・和田竜。同作は和田さん脚本・原作の映画として今秋の公開が待たれています。

仕上がった映画は「手前味噲ですが傑作だと」

和田 竜(わだ・りょう)
1969年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。2003年に脚本「忍ぶの城」で城戸賞を受賞。07年に同作と同内容の小説「のぼうの城」を刊行し、作家デビュー。ほかに「忍びの国」「小太郎の左腕」など。09年からさいたま市在住。

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―忍城水攻めを小説に書こうと思ったきっかけは。
 前に勤めていた会社で行田市出身の同僚が、三成の水攻めについて話してくれ、関ヶ原のビッグネームが埼玉に来ていたと知った。映画監督になりたかった僕はこれを脚本に。城戸賞受賞後、別の企画で会ったプロデューサーから小説化を勧められました。
―作品の面白さが話題です。
 熱心で優秀な編集スタッフにも恵まれ、歴史小説の枠にとらわれない作品を書けたと思います。歴史小説を若い人や女性にも読んでもらいたかった。
―戦国時代を描く理由は。
 僕の高校、大学時代はハリウッド映画全盛期、人物が際立っているアクション映画が好きで、自分もそういう作品を作りたかった。戦国時代がそんな僕の体質にはまりました。
―史料の生かし方は。
 基本、史料はよく読みます。史料で人物が分かる場合は従うし、分かりにくい時は歴史からはみ出さないよう想像を加えていきます。
―主人公・のぼう様のキャラクターの描き方は。
 意識してモノローグを書かず、周りの人つまり他人の評価を通じ、読者が人物を知るよう書いています。多面的な長親は「こういう性格」と思っていると予想外のことをする。他人は分からなくて当然なんです。
―「のぼう様」のあだ名は。
 創作です。長親だと硬い感じがする。歴史小説を読み慣れていない人もすっと入れるよう、あだ名をつけるのは重要でした。
―埼玉はいかがですか。
 大らかだし人がいて華やぐ感じも。人口密度がちょうどいいですね。
―行田では。
 史料だけでなく現地を見る意味で、自転車で回りました。三成が陣を張った丸墓山から忍城を見たのは実感がわき、大切でした。
―仕上がった映画は。
 最初観た時は大物の役者さんに圧倒された。2回目は客観的に見られて、手前味噲ですが傑作だと。キャスティングの妙があり、主役の野村萬斎さんはミステリアスなムードが長親そのもの。舟上で田楽踊りをやるシーンは圧巻です。
―今年はどんな年に。
 11月くらいまで週刊誌に村上水軍を描いた海賊ものを連載中。読者が待っていてくれているものと信じて淡々と書いています。

「のぼうの城」あらすじ

戦国時代、天下統一を目前にした豊臣秀吉が小田原城の支城、武州・忍城を攻めた。軍勢は石田三成率いる約2万に対し忍城500。領民に「木偶の坊」からとった「のぼう様」と呼ばれるが人心を掌握している城代・成田長親は開城を拒否。三成の水攻めに対抗する。

サイン入り著書進呈

読者3人に和田竜サイン入り著書「のぼうの城」=小学館刊=プレゼント。申し込みは住所、氏名、年齢を書きはがきで、〒330・9548東京新聞ショッパー社「のぼうの城」係へ。今月31日必着。


投稿日:2012 年 1 月 5 日